なぜなら、自分の悩みを見透かされたような気がしたから。
ふと手に取ってみると、プロローグの冒頭にこう書いてありました。
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「何を言うか」よりも、「だれが言うか」が雄弁なときがある。
例えば、同じニュースでも、どのメディアが言うかで、ぐっと印象は変わる。
ついに宇宙とコンタクト(日本経済新聞)
ついに宇宙とコンタクト(東京スポーツ)
(中略)
人間もメッセージを伝えるメディアだとすれば、あなたは相手からどんな風に見られているだろうか?
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例えば会議の席上などで、問題点についてみんなで考え、
自分なりに考え抜いてたどり着いた意見を勇気を持って述べたのに採用されず、
あとから自分と同じようなことを言った有力者の意見が、
ベスト・アンサーとして賞賛されることってないですか?
私は、あったと思います(笑)
そして、自分のメディア力のなさを呪っていました。
でも、それってどうしたらいいんだろう?と考えた結論は、
やはり大事なのはキャリアと経験、それを裏打ちする十分な知識だろうと思い、
自分なりに努力してきました。
そして、満を持して、よし、この場面で自分がこういえば、相手に納得してもらえるだろう!
と試みると・・・あれ?なんだかうまくいかない・・・・・
という、結局同じ悩みを、引き続き抱えていました。
すると、プロローグにはさらにこう書かれていました。
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想いが通じる5つの基礎
1.自分のメディア力を上げる
2.相手にとっての意味を考える
3.自分が一番言いたいことをはっきりさせる
4.意見の理由を説明する
5.自分の根っこの想いにうそをつかない
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確かに、そういわれるとその通り。
このなかのどれも、自分は今までちゃんとやってこなかった。
なんとなく大事だと思い、なんとなくは取り組んでいましたが、
きちんと意図的にはやっていなかった、と思いました。
・・・このくらいの立ち読みは許されますよね?
そして、ちゃんと購入して最後まで読みました(笑)
すると、いろんな「問い」が、ばしばしと胸に飛び込んできます。
「正論を言うと、なぜ孤立するのか?」
「何を言うかより、どんな目線でいうか」
「短いやりとりで、なぜあの人は信頼されるのか?」
そしてエピローグで、この本を書いた山田ズーニーさんの想いが伝わってきました。
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私が、壁にぶちあたったのは、会社に入って10年たったころ。
自分でも納得いく仕事ができるようになっていた。
内輪では評価されるのに、今ひとつ外に広がっていかない。
「自分でやれることはすべてやった。なのに、どうして伝わらないんだろう!」
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まさに、この本に書かれていることは、すべて著者自身の悩みと苦しみだったのです。
また、著者と同じような悩みを抱えている読者への応援のエールでもありました。
さらに、文庫版あとがきにはこうありました。
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本書を読んだ人が、一発で私を信頼し、降るほどの理解をよせてくれた。
一発で通じ合える、これが自由だと思った。
(中略)
本書を、あなたがより自由を手にするための、踏み台として届けたい。
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”踏み台”なんて、そこまで目線を私たちのところまで下げてくださっているのが
著者らしく印象的で、その言葉に、「話の通じない私」はとても励まされました。
本書を踏み台ではなく”聖書”として、これからさらに深く読んで、
「人と通じ合う心」を身につけていきたいと思います。