発端は私のこのつぶやきでした。
"化学療法や代替医療いつまでするか難しい。RT @acceleration: 終末期とか在宅医療との連携とかをどう考えているのか。終末期に病院で、延命効果も疑わしく辛いだけの抗がん治療を続けることがしばしばある。 - ホスピスは不要の時代に http://bit.ly/8LxSod"このつぶやきに対して、上野先生が返信をくださり、対談のようになりました(笑)
でもこれは、がん治療における重要なヴィジョンだと思ったので、ブログにまとめてみました。
がん治療にあたる医療者のみでなく、がん闘病中の患者さんにも理解していただけるとうれしいです。
上野先生:難しくて難しくない。そもそも、治療におけるゴールが変化する事を話さないで治らないガンに治療を始めるのがマズイ。ガンに対して直接的な治療をしないのも治療である。
ゆみこ:治らないけど、これ以上進行しないでほしい。そのために何か治療をしてほしい、と話されることが多いです。
上野先生: 患者のQOL低下をさせる可能性があるガン医療あるいはエビデンスがめちゃくちゃ低い癌治療を勝手にするのは倫理違反です。厳しいこと言っても申し訳ありませんが、これが医療従事者としての原則です。
ゆみこ:いえ、厳しいとは思っていません。QOLをあまり低下させない、エビデンスがまったくないわけではない、患者さんに同意を取った上で行う、だったら問題ないということでしょうか。
上野先生:エビデンスレベルによりますね。少なくとも病院単位中では意思統一が必要です。しかもそれを続けるなら臨床試験をする意志が必要です。たまにするのはまずいです。
ゆみこ:臨床試験をするには十分なnが必要です。それから費用も。どちらも満たす可能性がない場合は、エビデンスレベルの低い治療は患者さんが希望されてもするべきではないということでしょうか
上野先生:その通りです。ケースバイケースかもしれないが、基本的にはエビデンス低いレベルの治療は出来ないです。この原則を守らないと医療はよくならないです。最終的には患者が損するのです。
ゆみこ:ということは、強いエビデンスがまだ明らかでない状況の患者さんが、さらなる治療を希望する場合は、臨床試験のできる大きな豊かな病院に行くしかないということでしょうか。現状で考えると。
上野先生:その通り。臨床試験を導入の努力しないのは問題です。臨床試験は多施設合同に参加することもとても大切です。
ゆみこ:日本の一般病院では、臨床試験ができる体制が整っていないことが多いです。この問題は解決すべきです。ただし、一朝一夕には出来ません。患者さんは待ったなしです。今現在、どこでも臨床試験が走っていなければ、治療はもうストップですか?
上野先生:エビデンスレベルの問題です。レベルが高くなければ、基本的には終わりです。もしこれが横行するなら、日本にいてるエビデンス無視の某医師達と変わりません。
ゆみこ:先生のブログにエビデンスレベルについて書いてありましたね。今現在、エビデンスレベル3の治療しかなかったら、それを選択していると思います。レベル低すぎますか? http://ow.ly/UoBB
上野先生:病院としての統一見解があれば許されるかもしれないですね。でも、何人も同じ事を臨床試験なしで続けるのはまずいです。
ゆみこ:なるほどです。ありがとうございます。標準療法をしっかり行った上で、多くの患者さんがたどるであろう、標準療法がなくなってしまうところには、新しい道を作るための臨床試験が用意されているべきだと思いました。それにはエビデンスレベルの認識がとても大事ですね。
上野先生:その通り。厳しい事を言いましたが、エビデンスを無視し、臨床試験がないことを理由に暴走する経験派の医師は最低です。こう言う人に限って患者の為と印籠を翳すのだが、長い目でみれば医療を破壊している。