『先生にお任せします』
医療の場面でよくある話。
でも、車を買うときに、ディーラーに行って、同じように言うだろうか?
まず、車雑誌やウェブで、いま話題の新車とか、新しい機能とか、値段の相場なんかを調べるだろう。
その後、目星を付けた車のディーラーに行って、実物を見て、オプションとか、いくら値引きしてくれるかなど具体的に聞くだろう。
エアバックの有無や、車体の丈夫さも大事だし、燃費も運転しやすさも重要だ。
では、例えば、胸にしこりがあるのに気付いて、病院に行ったら、乳がんになっていた。
あなたならどうする?
車なら運転したことあっても、がんにはなったことがないひとがほとんどだろう。だから、まず医療従事者に説明してもらうのがてっとり早いだろう。
恐らく、手術しなくてはいけない、と言われる。
では、手術以外の方法がないかというと、そうとは限らない。
場合によっては、坑がん剤治療でも、求める効果が変わらないこともある。
重要なことは、乳がんは治癒が望める病気になってきたとはいえ、長い付き合いになるのはやむを得ず、再発の恐怖が常につきまとうということだ。
もし、最初の治療の後で、すごく残念なことながら再発してしまったら、
その最初の治療のときに、『先生にお任せします』とそれだけしか自分で決めていなかったら、
『あの先生に任せたのは間違いだった!』
と思わないだろうか?
どんな病気でも、治療を始める前に、一度自分の心に聞いてみてほしい。
自分はこれで納得しているか?
そして、もしノーだったら、恐れずに、何度でも医療従事者に確認してほしい。
自分はどんな状況か?
どんな治療法があるか?
それぞれの利点と欠点は?
そして、それらの質問に答えられる、医療従事者でいたいと思う。