そのまま書いてしまうのは、個人情報の問題がありますので、
適当にアレンジして書いてみます。
「こんなに体調が悪くなって、ほんとうに大丈夫なんですか??」
術前化学療法で、吐き気がとっても強く出た患者さんに、問いかけられました。
「薬の説明書を見ると、ショックとか、心臓に悪いとか書いてあるし、
私のこないだの状態は、心臓がおかしいのかショックなのかと思って、
とても不安でした。」
こういう訴えが強い場合、医療者の視点では、
「不安の強い患者さん」と見なされることが多いです。
でも、不安なのは当たり前で、患者さんはみんな不安に思っていますが、
それを口に出せるか出せないかの違いではないでしょうか。
患者さんの思い、おっしゃる通りだと思います。
どちらかというと、治療が始まる前に、しっかり説明できていなかったせいです。
薬剤師はまだまだ、さぼっています。
「抗がん剤を打っているのに転移したのは、なにが悪かったのでしょうか?」
再発後に化学療法を受けている患者さんに、問いかけられました。
「ずっと抗がん剤続けてたのに転移するなんて、こんな人、他にもいるんですか?
大きくうなづきました。
「非常に残念なことですが、たくさんいらっしゃいます。」と答えました。
がんの進行は確かにショックなことだと思います。
でも、今のところ再発、転移による症状はありません。
それが大事なところであり、治療の目標なんですが、
このゴールを共有することは容易ではありません。
いずれの患者さんも、訴えが非常に強く、不安な気持ちでいっぱいで、
話したいことがたくさんあります。
現在の、流れ作業をこなさざるを得ない医療現場では、
ある意味「困った存在」と思われることもあります。
だけど、患者さんの訴えには素直に耳を傾けるのが、医療従事者の使命です。
いろいろ訴えていただけるから、その声に応えるために、医療をより良くできます。
治療に関する不安をひとつひとつ解消することで、
じっくりお話しをすることで、少しでも、立ち向かう勇気を持っていただけたら、
こんなにうれしいことはありません。
薬剤師にできることも、まだまだたくさんあります。
こんな気持ちにさせてくださる患者さんのことを、とっても愛しいと思っています。