2015年5月5日火曜日

「稼ぐ力」大前研一

このGWは非常に珍しく勤務があたりませんでした。
でも、GWはどこに行っても混んでいそうだし、
ダンナさんの仕事がどうなるかもわからなかったので、
特に旅行などの予定は入れず、自宅周辺でのんびりしています。
おかげで、以前から読みたかった本が読めました。
印象に残った部分をいくつか。

−管理職が部下や外部の人間に業務を依頼する場合、本来はクオリティや納期など仕事の内容をSLAという形態で、はっきり具体的に定義しなければならない。ところが、今の日本の企業には、これまでの惰性で働いていて、「成果を生み出す仕事」をきちんと定義できていない経営者や管理職が少なくないのである。

−日本人は、かりそめのアベクロバブルに惑わされず、自分たちが世界で唯一、収入も雇用も大幅に減っている異常な国に住んでいるという事実を、確と認識しなければならない。

−事業には要る人と要らない人しかいない。赤み(要る人)と脂身(要らない人)が混ざって霜降りになっていると、必ず要らない人がはびこって、要る人の足を引っ張るのである。たとえば、要らない人は「1の仕事」を0.7しかしない。0.3は遊ぶから、本来2人でできる仕事を3人でやることになる。

−そういう”0.7社員”がいればいるほど、一生懸命仕事をしている社員に悪影響を与えて組織全体が腐っていくのである。

−青春時代の教育で最も大切なのは、渡り鳥のように彷徨うことなのだ。人生とは何なのか?自分はどういう人生を生きたいのか?何で飯を食べていくのか?それを探して見つける旅をするのが学生時代なのである。

−日本人がかつての蛮勇、アンビション、気概を取り戻して日本が再び元気になるためには、今すぐ偏差値教育をやめるべきだ。そして、北欧のような21世紀型の教育に移行すべきである。先生は「ティーチャー」ではなく「ファシリテーター」「メンター」として、集団教育ではなく個人教育的な要素を増やす。